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円買い介入を米財務省が事前通告、日銀へ圧力継続

米財務省、円買い介入を事前通告 日銀に圧力強める

米財務省が円買い介入を事前通告

米財務省は7月31日、ニューヨーク連銀を通じて複数の銀行に対し、円買い介入の可能性を伝えた。介入を事前に知らせるのは極めて異例で、市場の投機的な円売りを抑える狙いがあった。予告通り、同日午後には政府・日銀が連日の介入に踏み切り、円相場は対ドルで2円近く切り上がった。

ベッセント氏の援護射撃は2回目

主導したのはベッセント米財務長官だ。金融ビジネスに40年以上携わり、債券や通貨のヘッジファンド運営者として知られる。同氏が市場に精通した立場から日本の円買い介入を支援するのは2回目となる。1月下旬の円下落局面では、衆院選後の政策空白もあり、米当局がドル円のレートチェックを実施した。米当局者は当時、1998年以来の円買い協調介入も視野にあったと明かしている。

米当局は日本の金融・財政政策にも目を配る。通貨と債券の日本売りが米国債売りを誘発するとの警戒が背景にある。シティグループは1月の円金利上昇時、最大1300億ドル(約20兆円)の米国債売りにつながる可能性があると警告した。日本は外国勢最大の米国債保有国で、5月の保有額は1兆1143億ドルと前月から667億ドル減少し、国別で最大の減少幅となった。

円安抑制と日銀への圧力

日本売りと米国債売りの連鎖を避けるには、円安の抑制が近道とみられている。円安が進めば、日本の外貨建て保険の解約が増える懸念が和らぎ、為替ヘッジコストの低下を通じて機関投資家による外債売りを抑える効果も見込める。

ベッセント氏は、円買い介入だけで日本売りが止まるとはみていない。31日朝にはX(旧ツイッター)で、8月末の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で植田和男日銀総裁と会うのを楽しみにしていると投稿した。日銀の利上げの遅れが円安の主因との見方を示しており、9月の金融政策決定会合を前に日銀への圧力を強めている。

高市首相とトラス・ショックへの警戒

米当局者は、日本側に対し、高市首相が2022年のトラス英首相のようにならないか懸念していると水面下で伝えている。大規模減税で金利急騰を招いたトラス・ショックの再来を警戒しているためだ。高市政権の積極財政路線にも不安を抱いている。

ベッセント氏はソロス・ファンド時代の2013年、円売り相場で10億ドル超の利益を上げた。東日本大震災後の貿易赤字拡大や、アベノミクスによる金融緩和の長期化を見込んでいたとされ、日本円の構造的な弱さを熟知する人物の一人でもある。日本の金融関係者によると、同氏は日本に5500億ドルの対米投融資を早期に実行するよう求めている。日本への援護射撃は無償ではなく、トランプ政権を同じ熱量で支えるよう促している。

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