高市首相、食料品消費税1%案を27年4月から2年間導入
減税と給付を組み合わせて対応
高市早苗首相は30日、食料品にかかる消費税率を2027年4月から2年間限定で現行の8%から1%へ引き下げる意向を示した。1%分に相当する負担は中低所得者への給付で補い、実質ゼロにする考えだ。財源の具体策は示さず、赤字国債には頼らないと述べるにとどめた。
首相官邸で記者団に述べた。これに先立ち、自民党の臨時役員会で同案を党の意見としてまとめるよう指示した。政府・与党としての方針は8月上旬に決め、秋の臨時国会に関連法案を提出する。消費税率の引き下げは、1989年の導入以来初めてとなる。
29年度の新給付までのつなぎ
今回の消費税減税は、29年度から始める新たな所得連動型給付までの「つなぎ」と位置付けた。「熟慮し、最後まで考え抜いた末、最善と考えられるものを選択した」と説明し、物価高対策としての意味もあると強調した。
衆院選で掲げた税率ゼロの公約を踏まえ、1%分に当たる年約6000億円は、中低所得者向けに所得に応じた給付として27年6月以降に先行導入する。29年4月から新給付を本格実施し、臨時国会に出す法案に制度案を盛り込む。首相は、税と社会保険料の負担、現金給付を合わせて捉え、所得などに応じた支援を届ける仕組みだと説明した。
2年後に税率を戻す方針
首相は、減税から2年後に税率を元に戻すと明言した。「財政の持続可能性を実現し、市場の信認を確保する観点からも2年後に私が責任をもって確実に税率を元に戻していく」と述べた。景気次第で減税継続の是非を判断する景気条項は設けない。
財源の内訳については明確にしなかった。「市場の信認を得られるよう特例公債に頼らずに確保していく」と語り、税収動向を見極めながら歳出・歳入の両面を見直す考えを示した。租税特別措置や補助金の見直し、税外収入の確保にも言及し、通年の新規国債発行額を適切に抑えつつ財政需要に対応するとした。
財源確保の具体像は事実上先送りとなった。政府高官は「財源の項目を示せればよかったが、年末にかけて検討することになる」と述べた。消費税減税の影響を受ける農業従事者や外食産業への支援策も検討する方針だ。
この記事が役に立ったら、ぜひシェアしてください。