DRAMで世界4位のCXMT親会社、27日に科創板へ上場
長鑫科技集団、27日に上海上場へ
長鑫存儲技術(CXMT)の親会社、長鑫科技集団は27日に上海証券取引所のハイテク新興企業向け市場「科創板」に新規株式公開(IPO)で上場する。調達額は最大666億元(約1兆6000億円)を見込む。CXMTはパソコンなどに使うDRAMで世界4位の生産能力を持ち、2026年末には3位の米マイクロン・テクノロジーに迫るとの予測もある。
DRAM能力は世界4位
DRAMはデータを一時的に保存するメモリー半導体で、AI向けサーバー、パソコン、スマートフォンなど幅広い機器に使われる。AI投資の増加で需要は世界的に高まっている。世界首位のサムスン電子、2位のSKハイニックス、3位のマイクロンに続き、CXMTが4位のシェアを持つ。
モルガン・スタンレーは6月のリポートで、CXMTが2023〜28年の5年間に月38万8000枚分のDRAM生産能力を増強し、中国メーカー全体のシェアが23年の約18%から28年には約23%へ高まると予測した。カウンターポイントリサーチのアナリスト、エムエス・ファン氏は16日、CXMTの月間生産能力が年末までに30万枚を超え、マイクロンに近い水準になる可能性があると述べた。
技術面にはなお差
一方で、技術面ではマイクロンなど大手との差が残る。半導体は回路を微細化するほど、同じ大きさのウエハーからより多くのメモリーを生産できるため、競争力を測るうえでは生産能力に加え、1枚のウエハーから生産できるメモリー容量を示す「ビット生産量」が重要になる。
ファン氏は、CXMTが最先端メーカーより2〜3世代遅れた製造技術を採用しており、ビット生産量でも大手との差が大きいと指摘する。サムスン電子、SKハイニックス、マイクロンの大手3社は最新工程の「1c」でDRAMを生産する一方、CXMTは「1a」から最新型への移行段階にあり、技術的には2世代、時間にして3年遅れという。
装置国産化が焦点
今後、CXMTが微細化技術でも米韓大手に追いつけるかどうかの鍵を握るのが、先端半導体の製造に使う極端紫外線(EUV)露光装置だ。装置はオランダのASMLが手掛ける。
ASMLのEUV露光装置は中国向け輸出規制が強まっている。米国政府が半導体の先端技術を対象に対中輸出規制を課しているためで、中国の半導体メーカーは製造装置の国産化で対抗している。
半導体アナリストのジム・ハンディ氏は、CXMTの技術者に旧欧州DRAMメーカー、キマンダ出身者がいる点に注目する。設計や量産への移行経験を持つことが強みになっており、今後は国産の製造装置を使った微細化で追い上げる可能性があるとみる。
AI投資の増加を背景に、世界のDRAM価格は過去1年で約6倍に上昇し、マイクロンなど米半導体大手の収益を押し上げてきた。CXMTが生産規模を拡大して価格下落を招き、技術面でも猛追すれば、米国の半導体業界にとっても脅威となる。
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