高額療養費の患者負担上限、27年8月に最大38%引き上げ
高額療養費の上限を2段階で引き上げ
政府は24日、医療費の患者負担を一定額に抑える高額療養費制度について、患者負担の上限を2段階で引き上げることを正式に決めた。8月1日から月額上限の基準額を4〜7%引き上げ、2027年8月以降は現状比で最大38%引き上げる。
年間上限を新設し長期治療に配慮
24日の閣議で健康保険法などの政令改正を決定した。月額上限の引き上げにより患者負担は増える一方、年間の上限額を新たに設け、長期治療が必要な患者に配慮する。制度改正によっては、現行より負担が下がる患者も出る見通しだ。
厚生労働省が2025年12月に示した粗い試算では、会社員が加入する健康保険組合や全国健康保険協会(協会けんぽ)で、保険料を負担する1人あたり年間3000円程度(企業負担分を含む)の軽減効果を見込む。
所得区分を細分化し外来特例も見直し
8月からの第1段階では、住民税非課税を含む5つの所得区分ごとに定める月額上限の基準額を4〜7%引き上げる。年収がおよそ370万〜770万円の層は、現在の8万100円から8万5800円に上がる。年間上限額は53万円とする。
2027年8月からの第2段階では、所得区分を細分化する。年収およそ370万〜770万円の区分を370万〜510万円、510万〜650万円、650万〜770万円の3つに分け、年収510万円以上の月額上限の基準額をさらに引き上げる。引き上げ幅が最も大きいのは年収およそ650万〜770万円で、現在の8万100円から38%増の11万400円となる。
70歳以上の一部が使える外来特例も見直す。年収およそ200万〜370万円の患者は、現在は月1万8000円を支払えば何度でも通院できるが、8月からは2万2000円に引き上げる。健康寿命の延びを踏まえ、対象年齢の引き上げは2026年度以降に改めて検討する。
患者は病院などを受診した際、年齢に応じて医療費の1〜3割を自己負担する。高額療養費制度は、自己負担が膨らんだ場合でも一定の上限額までの支払いで済むようにする仕組みで、上限を超えた分は健康保険組合などの保険者が負担する。
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