重点計画案、モバイル免許証の早期実現を明記 国産AIや在留管理も拡充
モバイル免許証を早期実現へ
政府のデジタル政策の指針となる「デジタル社会の実現に向けた重点計画」案の全容が分かった。運転免許証の情報をスマートフォンに記録するモバイル運転免許証について、「極力早期の実現を目指す」と初めて明記した。
現行の道路交通法は、運転免許証か、マイナンバーカードのICチップに免許情報を記録した「マイナ免許証」のいずれかを運転時に携帯するよう定めている。将来的には携帯義務を緩和し、実物の免許証カードの携帯を不要にする方針も示した。計画案は近く閣議決定し、7月にも取りまとめる経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)に反映される。
教育AIの安全利用を整備
計画案は、人工知能(AI)を安全に活用できる学習環境の整備も打ち出した。小中高の授業や家庭学習で使える教育特化型AIを、国産化も視野に開発する。安易に正答を示さず、思考力を高めるよう促すことで、AIへの依存を防ぐ仕組みを想定する。
国産AIの活用は、特定の立場に偏ったり差別につながったりする回答を避ける狙いがある。偽情報などを用いて人々の価値観を誘導する認知戦への対応も意識した。教育特化型AIの導入を見据え、学習指導要領や参考資料、教科書のデータベース化を2030年度までに進める目標も盛り込んだ。
在留管理と国産クラウドも推進
高市早苗政権が重視する外国人政策へのデジタル活用も含めた。2027年3月からは、出入国在留管理庁が税や保険料の情報をマイナンバーなどを使って取得できる仕組みを整える。滞納があれば在留資格の更新を認めないなどの対応を取り、未納防止につなげる。
永住や帰化の許可審査を効率化するため、関連情報を連携させる具体策の結論を2027年度までにまとめる。現在はそれぞれ別のシステムで運用している。さらに、国産クラウドの利用拡大と競争力向上に向け、政府の情報システムでの活用も進める。自民党は5月の提言で、特定の国や企業への過度な依存を避け、国が主体的に統制できる「AI主権」の必要性を訴えていた。
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