KDDI、ISP向けメール基盤に侵入 最大1422万件流出の可能性
KDDIは23日、インターネット接続事業者向けに提供するメールシステムが不正アクセスを受け、最大1422万件の個人情報が漏洩した可能性があると発表した。メールアドレスやパスワードが含まれ、メール本文が流出した恐れもある。
被害の概要
対象は外部のISP6社
KDDIは、外部のインターネット接続事業者6社に提供しているシステムが被害を受けたと説明した。対象はSTNet、KDDIウェブコミュニケーションズ、JCOM、中部テレコミュニケーション、ニフティ、ビッグローブ。KDDI本体のメールサービスは別基盤で運用しており、影響は出ていない。
脆弱性を突かれる
17日に把握、改修を実施
同社は17日に事態を把握し、被害拡大を防ぐためシステム改修を実施した。第三者製ソフトウエアの脆弱性が悪用されたという。不正アクセスが疑われる箇所も特定し、技術的な防御策を講じた。
メールアドレスとパスワード確認
ログイン可能状態のおそれ
現時点では、対象のメールサービスで作成されたメールボックスにひも付くメールアドレスとパスワードの流出が確認された。メールボックスへログイン可能な状態になっていたとみられ、メールの不正閲覧や送信機能の悪用が起きる恐れがある。
利用者に更新呼びかけ
個情委と総務省へ報告
KDDIはISPを通じ、対象利用者にパスワードの早急な更新を呼びかけている。個人情報保護委員会と総務省にも報告済みで、今後はISPと連携しながら影響範囲の特定を急ぐ。
通信業界で相次ぐ漏洩
上場企業の事故は180件
東京商工リサーチによると、2025年に上場企業とその子会社が公表した個人情報の漏洩・紛失事故は180件に上った。被害者は前年比で約2倍の3000万人超となり、原因の6割は不正アクセスやウイルス感染だった。
KDDIでは1月にネット広告代理業を手掛ける傘下企業で架空取引による不正会計問題が発覚し、子会社社長が辞任した。松田浩路社長も月例報酬の一部を返納した。23日に公表した臨時報告書では、17日の定時株主総会に諮った取締役の信任案で高橋誠会長の選任への賛同が62.34%、松田社長が77.67%となり、いずれも前年の9割超から大きく低下した。
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