自動車保険14.4%増、海外旅行保険40.3%増へ参考純率
来年の損害保険料は、家計の負担増につながる大幅な上昇となりそうだ。損害保険各社が保険料を決める際の目安となる参考純率について、損害保険料率算出機構は23日の理事会で、自動車保険料を平均14.4%、海外旅行傷害保険料を同40.3%引き上げることを決めた。いずれも2002年の機構発足以降で最大の上げ幅となる。
海外旅行保険は10年ぶり、車保険は2年ぶり
海外旅行傷害保険の参考純率引き上げは10年ぶりで、自動車保険料は2年ぶりとなる。海外旅行保険では円安の進行が重荷となった。保険金支払いの大半を占める現地での医療費が円換算で膨らんでおり、現地通貨建てでも医療費がかさんでいることが反映された。
自動車保険は事故車両の修理部品代の上昇や整備士不足による工賃の上昇が背景にある。日本損害保険協会によると、24年度の加盟社の支払総額は5年前に比べ約2割増の2兆6735億円だった。大手損保の自動車保険事業は足元で収支が悪化しており、26年3月期の保険引受利益は東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険、損害保険ジャパン、あいおいニッセイ同和損害保険の大手4社合計で前の期比9割減の42億円にとどまった。
各社、順次値上げを予定
損保各社はこうした状況を受け、自動車保険料の引き上げに動いている。東京海上日動火災保険は26年10月に平均6.5%の引き上げを予定する。MS&ADインシュアランスグループホールディングス傘下の三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険が27年4月に合併して発足する三井住友海上あいおい損害保険は、27年4月に約6%の引き上げを見込む。損保ジャパンも26年7月に平均1.8%上げる方針だ。
加盟社は機構が示す参考純率を基に保険料を設定する。金融庁の審査で引き上げが認められれば、各社の保険料に反映される見通しだ。改定率は用途や車種、補償内容によって異なる。
保険料の上昇は中長期的に消費者物価指数(CPI)を押し上げる要因にもなる。みずほ総合研究所の池田亮平氏による試算では、自動車保険料が10%上がるとCPIは0.2ポイント押し上げられる。
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