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公取委、人材派遣大手5社を立ち入り検査 料金引き上げ巡り

派遣料金引き上げ巡る価格調整疑いで大手5社立ち入り

派遣料金引き上げ巡り立ち入り

公正取引委員会は2日、人材派遣大手5社が派遣料金の引き上げを巡って価格カルテルを結んだ疑いが強まったとして、独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで立ち入り検査した。関係者への取材で分かった。

検査対象はパーソルテンプスタッフ、スタッフサービス、リクルートスタッフィング、アデコ、マンパワーグループ。各社は「検査が入ったことは事実。全面的に協力していく」などとコメントした。

公取委の見方

関係者によると、各社の幹部級は2023年度以降の派遣料金の引き上げについて全国規模で不当な調整に合意し、競争を実質的に制限した疑いがある。公取委は、料金改定に合わせて利ざやに相当するマージン比率を高めた可能性があるとみているもようだ。派遣料金の引き上げが派遣社員の賃上げに十分反映されていなかった可能性もある。

公取委による人材派遣業界への立ち入りは初めてとみられる。今後はカルテルの対象となった業種や料金改定の経緯を調べるほか、立ち入りで収集した資料の分析や関係者への聞き取りを進める。

派遣料金と市場規模

派遣料金は顧客企業が派遣会社に支払う。一般的には時間単価や実働時間などを基に算出し、契約する。派遣料金から派遣社員に支払う賃金を差し引いた分が、諸経費や利ざやを含むマージンとして派遣会社に残る。

厚生労働省の調査では、近年は派遣会社が顧客企業から受け取る派遣料金の増加率が、派遣社員に支払う賃金の増加率を上回る傾向が続く。派遣料金に占めるマージンの割合は、現行の集計区分となった18年度から22年度まで35%台で推移したが、23年度以降は36%台に上昇した。

人手不足を背景に派遣市場は拡大している。24年度の労働者派遣事業の総売上高は速報値で9兆9005億円。派遣労働者数は約220万人、派遣先件数は約86万件で、いずれも前年度を上回った。

独禁法は価格や生産数量などを調整するカルテルを「不当な取引制限」として禁じている。違反が認定されれば、公取委は再発防止に向けた排除措置や課徴金納付を命じることができる。違反を自主申告した事業者は、課徴金減免(リーニエンシー)制度の適用を受けられる。

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