エヌビディア決算、市場は75%粗利率維持と中国向け販売を注視
決算翌日の株価下落続く
米エヌビディアは米西部時間20日(日本時間21日)に2026年2〜4月期決算を発表する。投資家は好決算に慣れており、焦点は75%の売上高総利益率(粗利率)を維持できるかに移る。市場では、決算翌日の株価が直近3四半期続けて下落している。
QUICK・ファクトセットによると、26年2〜4月期の売上高は前年同期比79%増の789億ドル(約12兆5000億円)、純利益は2.3倍の424億ドルが見込まれている。AI向け投資の追い風を受け、高い増収増益はほぼ確実視されている。
粗利率と中国販売に注目
エヌビディアは直近4年間の四半期決算で、売上高がすべて市場予想を上回ってきた。それでも株式市場は一段高を織り込み済みで、今は想定超えよりも、付加価値の高い事業を維持できているかが問われる。同社はAI半導体市場で8割のシェアを持ち、テック大手がGPUを調達する。26年5〜7月期の粗利率見通しも今回とあわせて示す見込みで、市場予想は両四半期とも75%となっている。
同社をめぐっては、米政府が2月に中国顧客向けの高性能半導体「H200」の少量輸出を認めた一方、中国政府は自国企業の利用を認めていないとされる。ジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)は13〜15日のトランプ米大統領の訪中に同行したが、H200販売の見通しはなお不透明だ。中国市場の締め出しが長引けば、ファーウェイ傘下企業など現地勢の台頭を許す可能性がある。
競争軸はメモリー関連にも
米ビッグテックのAI投資は引き続き強い。アルファベット傘下のグーグル、アマゾン・ドット・コム、メタ、マイクロソフトの米4社合計の26年設備投資額は前年比76%増の7250億ドル(約115兆円)が見込まれ、その多くがエヌビディアの半導体などAIインフラに向かう。
もっとも、投資家の関心はメモリー関連にも広がっている。HBMを手がける韓国SKハイニックスの26年1〜3月期売上高は前年同期比3倍、AMDの同期間売上高は4割増えた。SKハイニックス、サムスン電子、マイクロン・テクノロジー、サンディスク、キオクシアホールディングスのメモリー5社の時価総額合計は25年末から2倍超に膨らんだ。
エヌビディア株は4月末に約半年ぶりに過去最高値を更新したが、25年末からの時価総額増加率は2割弱にとどまる。世界首位の約5兆5000億ドルの時価総額を維持するには、期待に沿う業績と中国向け販売の進展が欠かせない。
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