日経平均が続落、金利上昇でAI・不動産株に売り
20日の東京株式市場で日経平均株価は続落し、午前の取引を前日比786円安の5万9764円で終えた。下げ幅は一時1200円を超え、約3週間ぶりに6万円台を割り込んだ。世界的な金利上昇が、これまで相場を押し上げてきた人工知能(AI)関連株に重荷となっている。
AI相場に逆回転
ノムラ・シンガポールの須田吉貴クロスアセット・ストラテジストは「金利上昇がAI銘柄の物色を逆回転させている」と指摘した。国内債券市場では長期金利が18〜19日にかけて一時2.8%まで上昇し、29年ぶりの高水準を付けた。
高金利で幅広く売り
原油高を背景にインフレ懸念が強まり、投資家がリスクを抑える動きが続いている。20日の東京市場でもAI半導体株の売りが目立ち、ソフトバンクグループは一時9%安、東京エレクトロンは同5%安となった。高金利局面では成長期待の高いグロース株に割高感が意識されやすい。
フジクラは19日に発表した中期経営計画が市場の期待に届かず、20日は8%安となった。直近5日間の下落率は4割を超えた。不動産株も金利上昇が重荷となり、住友不動産は4%安で連日年初来安値を更新した。三菱地所や三井不動産も下げた。
建設株にも不安
これまでインフレの恩恵を受けやすいとみられてきた建設株も大幅安だった。岡三証券の松本史雄チーフストラテジストは「急速なインフレで資材価格が高騰すると、価格転嫁しきれず不採算案件を抱える懸念がある」と話す。大成建設や鹿島が下落し、東証株価指数(TOPIX)の業種別株価指数「建設業」は年初来安値を付けた。
市場の視線は20日米国時間(日本時間21日)に発表される米半導体大手エヌビディアの決算に向いている。BofA証券の圷正嗣チーフ日本株ストラテジストは「市場ではバリュエーション面での割高感が意識されるリスクを警戒する動きがみられる」と述べた。
一方で、ノムラ・シンガポールの須田氏は「オプション市場をみる限り、上振れ期待はなお強い」とみる。エヌビディアの決算は市場予想を上回ることが前提になりつつあり、その後の株価の反応は読みづらいという。須田氏は、株高の持続性を見極めるうえでは決算内容だけでなく、発表後のエヌビディア株の値動きが重要になるとの見方を示した。
この記事が役に立ったら、ぜひシェアしてください。