G7財務相会議、AI攻撃対策と原油価格安定で連携確認へ
主要7カ国(G7)は18〜19日、パリで財務相・中央銀行総裁会議を開く。人工知能(AI)を悪用した金融システムへのサイバー攻撃対策や、中東危機を受けた原油価格の安定策で協調を確認する見通しだ。
会議の焦点
日本からは片山さつき財務相と日銀の植田和男総裁が参加する。6月中旬に仏エビアンで開く首脳会議を前に、G7としての足並みをそろえる狙いがある。4月にワシントンで開いた財務相会議では共同声明を出せなかったが、今回は取りまとめを目指す。
中東情勢と原油
議題の柱は、中東情勢の悪化が世界経済と金融市場に与える影響だ。ホルムズ海峡の事実上の封鎖が長引き、原油価格は高止まりしている。世界経済は物価上昇と景気悪化が同時に進むスタグフレーションに陥るリスクを抱える。
原油の安定確保に向けた代替調達での連携に加え、金融分野の政策協調も議論する見通しだ。関心が急速に高まっているのは、AIを悪用したサイバー攻撃への対応である。米新興企業アンソロピックが開発した「Claude Mythos(クロード・ミュトス)」を念頭に、対策の共有や攻撃を受けた際の協力体制を話し合う。新型AIへの懸念を共同声明に盛り込む方向で調整している。
ミュトスはシステムの弱点を見つける能力が従来モデルより桁違いに高いとされ、サイバー攻撃に悪用される恐れがある。銀行などの決済・勘定系が攻撃を受ければ、金融システム全体に影響が及ぶ可能性がある。国際通貨基金(IMF)は7日、ミュトスが金融の安定性を脅かしかねないと警告し、安全対策や被害時の復旧を含む包括的な計画を金融機関に求めるよう当局者に呼びかけた。
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