米中会談後の海外論評、習氏の優位を指摘する声
米中首脳会談後、海外メディアはそろって論評した。トランプ米大統領が中東情勢や支持率低迷の打開を狙ったものの、目立った成果は乏しく、習近平中国国家主席に軍配が上がったとの見方が広がっている。
首脳会談の評価
ロイター通信は、関税問題や米イランの戦闘終結を巡り、トランプ氏は北京から具体的な支援を得られないまま中国を離れたと報じた。米紙ワシントン・ポストは、中国が米国と対等な大国であるとの印象を強めたと指摘し、識者のコメントとして、習氏が米大統領を対等な立場で迎え、米中が二大超大国として互角の力を持つことを示したと伝えた。
米ブルームバーグ通信は、トランプ氏の北京訪問と中国政府への友好的な発言が、共産党指導部に宣伝面での勝利をもたらしたと指摘した。朝鮮日報は、外交舞台で主導権を握ることが多いトランプ氏が、今回は習氏に主導権を握られているように見えたと報じた。
台湾問題と経済案件
台湾への対応を誤れば衝突に発展しかねないと習氏が警告した点について、英フィナンシャル・タイムズは、華やかで友好的な雰囲気の会談の中で、台湾問題がより深刻な様相を帯びたと論じた。中国共産党機関紙・人民日報は、米中が「建設的戦略的安定関係」に入る転機だと評価し、台湾問題では米側に慎重な対応を求めたうえで、中国側は会談後も核心的利益を譲らないと主張した。
トランプ氏は航空や半導体など米主要企業のトップを多数同行させ、経済面での成果を強調した。中国が合意したボーイング機200機の購入について、ロイター通信は市場予想の500機を大きく下回り、ボーイング株が4%超下落したと伝えた。
今後の焦点
両首脳は2025年10月の会談で、高関税の応酬を1年間停止することで合意している。ただ、今回の会談での詳細な合意内容は公表されておらず、今秋以降の対応はなお見通せない。ポリティコは、脆弱ながらも安定した貿易休戦が維持されたと報じた。トランプ氏は習氏を9月に米国へ招待しており、CNBCは期限前に両首脳が再び直接会談する可能性があると伝えた。
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