フジクラ決算でAI株売り広がり、日経平均は3日ぶり反落
14日の東京株式市場で日経平均株価は3日ぶりに反落した。終値は前日比618円安の6万2654円だった。午後2時に公表されたフジクラの決算が市場予想を下回り、AI関連株を中心に売りが広がった。
フジクラの失望決算が重荷
午前には取引時間中の最高値を更新していたが、昼過ぎに下げに転じた。決算発表後は下落が加速し、フジクラ株は制限値幅の下限となる前日比1500円安の6355円まで売られた。日経平均への押し下げ効果は300円超に達した。
27年3月期予想が市場下回る
売りを誘ったのは2027年3月期の連結業績予想だった。純利益は前期比1%減の1560億円を見込み、事前の市場予想平均1955億円を大きく下回った。前期は関係会社株式売却益などがあった反動もあるが、営業利益予想も12%増の2110億円と、予想平均の2636億円に届かなかった。データセンター向け光ファイバーケーブル需要は堅調だが、一部原材料の調達遅れを懸念する見方が出ている。
AI関連株でも選別鮮明に
フジクラ安はキオクシアホールディングスやソフトバンクグループ、住友電気工業にも波及した。キオクシアホールディングスは午前に上場来高値を更新した後、連想売りを受けて4%安で終えた。一方で、業績が市場の想定通りだったSCREENホールディングスは買われ、一時は前日比17.29%高の1万3155円まで上昇して上場来高値を更新した。終値は9%高だった。13日に発表した2027年3月期の連結純利益予想は前期比20%増の1100億円で、野村証券の吉岡篤氏は「増収による利益率改善が予想より強い」と評価した。
金利上昇懸念も重荷
AI関連株は4月以降、成長期待を背景に先行して上昇してきた。JPモルガン証券の集計では、先週末時点で東京エレクトロンやアドバンテストを含む「電機精密」セクターの2026年度純利益予想は前年度比6割増となる見通しだ。ただ、世界的な金利上昇への警戒もくすぶる。13日に発表された4月の米卸売物価指数(PPI)は前月比の伸びが市場予想を上回り、米長期金利は一時4.5%まで上昇した。14日の国内債券市場では新発10年物国債利回りが一時2.605%と約29年ぶりの高水準をつけた。
不動産株も軟調だった。三井不動産や三菱地所は今期の業績好調が見込まれるが、業種別日経平均株価の「不動産」は前日比3%安で、全36業種中4番目の下落率だった。借り入れが多い業態では、金利上昇による利払い負担増が意識されやすい。JPモルガンの西原里江チーフ株式ストラテジストは「金利上昇はAI相場における当面のリスク」と指摘する。和キャピタルの村松一之運用本部部長も「業績相場でAIは買われているが、決算一巡後はラリーが落ち着く可能性もある」と話す。
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