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ウォーシュ元理事、FRB次期議長に承認 6月会合から就任予定

FRB次期議長にウォーシュ元理事を承認 6月会合から就任へ

FRB次期議長にウォーシュ氏

米連邦議会上院は13日、米連邦準備理事会(FRB)の次期議長にケビン・ウォーシュ元理事を充てる人事を承認した。ウォーシュ氏は近く宣誓式に臨み、15日に任期満了となるジェローム・パウエル現議長の後任として第17代議長に就く。

6月FOMCで初参加

議長任期は4年で、ウォーシュ氏は6月16〜17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)から初めて議長として会合に加わる。米イランの軍事衝突を背景にガソリン高が進み、インフレ再燃への警戒が強まる一方、消費の下押しなど実体経済への悪影響を懸念する声も出ている。

中東情勢の先行きが見通しにくいなか、ウォーシュ氏は目先の金融政策を示唆する発言を避けてきた。4月の指名公聴会では、物価上昇率がFRBの目標である2%を上回った過去5年を振り返り、「新たなインフレの枠組み」が必要だと主張した。具体策には踏み込まなかったが、金融政策の信認と独立性を保つには、FRB改革を通じたインフレ抑制が欠かせないとの考えを示した。

AIとバランスシート改革

一方でウォーシュ氏は、人工知能(AI)による生産性向上が物価を押し下げるとの持論も持つ。このため、インフレリスクを過度に警戒する必要はないとの見方もにじむ。

FRBの資産と負債を適正規模に縮小することも、同氏が重視する改革課題だ。FRBのバランスシートは2008年のリーマン・ショック以降、拡大を続けてきた。公聴会では「緩やかかつ慎重なプロセスを経て縮小していく必要がある」と明言した。

さらに、国債の購入増などによるバランスシート拡大を「形を変えた財政政策」と批判した。中央銀行が財政拡張を支えた結果、政治に巻き込まれたとの認識があり、縮小を通じて財政への関与を薄め、金融政策に専念すべきだと訴えた。

情報発信の見直しに警戒感

市場参加者の一部は、ウォーシュ氏がFRBの情報発信のあり方を見直す意向を示している点を懸念している。FOMCでは年8回の会合のうち4回、参加者が適切と考える将来の政策金利水準を示すドットチャートを公表している。理事や地区連銀総裁も、景況感や金利見通しを積極的に発信してきた。

ウォーシュ氏は公聴会で、ドットチャートなどの存在によって政策決定者が予測に固執しやすくなるとの問題意識を示した。講演などで将来の金利水準に言及することも「全く役立たない」と切り捨て、FOMCは予断を持たず柔軟に議論すべきだとの立場を示している。ただ、市場との対話が減れば、かえってFRBの透明性が低下し、市場の混乱を招く可能性もある。

パウエル氏は議長退任後も理事として残る意向を示している。トランプ政権下で自身を巡る刑事捜査が金融政策の独立性を揺るがしたとして、完全に終結したと確認できるまでFRBにとどまる考えだ。

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