トランプ氏、習氏との会談で台湾向け武器売却に言及
会談前に武器売却へ言及
トランプ米大統領は、14〜15日に北京で予定する中国の習近平国家主席との首脳会談で、米国から台湾への武器売却が議題になるとの見通しを示した。台湾政策の根幹に触れる可能性があり、米中協議の行方が注目される。
ホワイトハウスで記者団に答えたトランプ氏は、習氏が「我々に売らないでほしいと考えているようだ」と述べたうえで、「私は話し合うつもりだ」と語った。台湾を巡る質問に対しては、まず習氏との関係の良さを強調し、軍事的緊張について「そんなことは起きないと思う」と述べた。
トランプ氏はさらに、「台湾は我々からはるか遠くにある。だが、台湾に対しては日本や、その地域の国々からの多くの支援がある」と指摘した。その後、米国は台湾への武器売却を続けるべきかと問われると、「その件については習氏と話し合うつもりだ」と述べ、「(台湾問題は)私が話し合う多くの議題の一つに過ぎない」と説明した。台湾に関する議論は習氏側から持ちかけられるとの見方も示した。
政策との整合性に懸念
米国の台湾政策の基盤である「6つの保証」では、武器売却について中国と事前協議しないことが定められている。実際に事前協議すれば、政策との整合性が問題視される可能性がある。
米国は1979年に成立した台湾関係法に基づき、台湾への武器供与を続けている。2025年12月には、過去最大となる総額111億ドル(約1兆7400億円)の売却を決めた。3月にはロイター通信が、トランプ政権がさらに140億ドル規模の武器売却を、トランプ氏の訪中後に承認する可能性があると報じた。当時は3月末からの訪中が調整されていた。
ただ、予算を確保しても米企業の生産が追いつかず、台湾向け装備の納入は遅れている。戦闘機や戦車、各種ミサイルが当初の計画通りに届いていないとされる。米国は足元でイランとの戦闘でも装備や弾薬を消耗している。
中国との取引を重視するトランプ氏が、習氏の求めに応じて水面下で納入を先送りする余地は残る。表向きの方針を変えなくても、実質的に納入や追加予算の手続きを遅らせれば、習氏への譲歩となり得る。
26年2月の電話協議でも議題に
26年2月のトランプ氏と習氏の電話協議でも、台湾への武器供与が議題に上った。習氏は台湾への武器売却について「慎重に処理する必要がある」と求めたとされる。トランプ氏はSNSで台湾問題を扱ったと紹介するにとどめ、具体的なやり取りは明らかにしなかった。
この際、米野党からは批判も出た。民主党のロー・カンナ下院議員は電話協議後に声明を出し、「6つの保証に対する明白な違反だ」と指摘した上で、「台湾問題は交渉の対象外でなければならない」と訴えた。
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