英国統一地方選で労働党後退、改革党が躍進
英国統一地方選で労働党後退、改革党が躍進
労働党に退陣論、スターマー氏は続投表明
英国で7日に実施された統一地方選の開票が進み、与党・労働党は大幅に議席を減らした。反移民を掲げる新興右派政党、リフォームUK(改革党)が伸長し、労働党内ではスターマー首相の退陣を求める声が出ている。
議席配分が大きく変動
イングランドでは与野党が136の地方議会の約5000議席を争った。英BBCによると、8日午前8時(日本時間午後4時)時点で確定したのは40議会、およそ1100議席。労働党は245議席で、2022年などの前回選挙からほぼ半減した。
保守党は3分の1を失い226議席となった一方、前回選で議席がなかった改革党は352議席を獲得して首位に立った。中道の自由民主党は241議席、左派ポピュリスト政党の緑の党は48議席で、それぞれ議席を増やした。スコットランドとウェールズでは8日に開票が始まった。
支持率低迷で退陣論強まる
スターマー政権は増税や失業率の上昇に加え、駐米大使に起用した党重鎮の米富豪エプスタイン氏への機密漏洩疑惑も響き、支持率が低迷している。地方選の結果を受け、退陣論が強まっているが、有力な後継候補は見当たらない。
イングランド東部ハル市議会の労働党会派を率いるヘイル氏はBBCに「トップ交代の時がきた」と述べた。ロンドン南西部クラパムで労働党候補に投票したライリーさんも「スターマー氏は辞めるべきだが、後任は不明だ」と話した。
スターマー氏は英メディアに対し、「生活を改善できると人々に納得してもらうには、我々の取り組みは不十分だった」と認めた。そのうえで、「約束した変革を実現する決意は揺らがない」と述べ、続投の意向を示した。
改革党のタイス副党首はBBCに対し、「選挙結果は労働、保守の二大政党に対する完全な拒絶を示した」と述べた。年末までに多くの政策をまとめ、総選挙がいつ実施されても対応できる態勢を整える考えを示した。
英国では、国政で大政党に有利な小選挙区制を採用してきたことから、伝統的に労働党と保守党の間で票が動いてきた。だが今回は両党への失望が広がり、支持が5党に分散した。二大政党制の国で、多党化の進行を印象づける結果となった。
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