FXフィボナッチ完全ガイド|基礎知識や引き方、取引手法

当ページに掲載されている情報は、特定の利益や成果を保証するものではありません。

FXにおけるフィボナッチはフィボナッチ数列を根拠とする取引手法です。フィボナッチ・リトレースメントやフィボナッチ・アークなどの取引手法を、耳にしたことがある方もいることでしょう。これらは世界中のトレーダーに意識されているため、相場の押し目や戻りの目安として非常に強力な武器になります。 本記事では、基礎知識からチャートでの具体的な使い方まで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。

この記事でわかること
  • FX取引におけるフィボナッチとは何か、その基本的な考え方と役割

  • FXチャートを使ったフィボナッチの引き方

  • フィボナッチを活用した実践的なFXトレード手法

  • FXでフィボナッチを使う際に押さえておきたい注意点とポイント

フィボナッチについて、興味がある方は参考になさってください。

目次

FXフィボナッチとは?基礎知識と数学的根拠

FXでのフィボナッチの活用方法を解説する前に、同指標の根拠となるフィボナッチ数列と比率について解説していきます。
なお今回紹介するフィボナッチ数列・比率を理解していなくとも、フィボナッチを用可能です。
しかし、フィボナッチに登場する0.786や0.382、0.618といった数値が、どのような意味なのか理解すれば、同指標をより効果的に活用できるようになるでしょう。

フィボナッチ数列の基本

フィボナッチ数列は12世紀後半から13世紀に、イタリアで活躍した数学者レオナルド=フィボナッチが発見しました。 フィボナッチ数列はその名前が示す通り、数列の一種で詳細は以下の通りです。

フィボナッチ数列

1・1・2・3・5・8・13・21・34…

フィボナッチ数列の項を導き出すには、前に並ぶ2つの数を加算します。
なおフィボナッチ数列は1から開始されるので注意が必要です。

フィボナッチ数列の算出方法

数列 1 1 2 3 5 8 13 21 34 55 89 144
算出方法 - 1+0 1+1 1+2 2+3 3+5 5+8 8+13 13+21 21+34 34+55 89+144

FXにおける主要なフィボナッチ比率

前の項目で紹介した、フィボナッチ数列を対比で示したのがフィボナッチ比率です。 この比率の一部がFX取引におけるフィボナッチの、0.382や0.618といった数値となっています。 フィボナッチ比率は自然界の様々な現象に見られ、相場の値動きにも適用されることが多くあります。 たとえば、FX相場では上昇・下降トレンド後の戻りや調整がフィボナッチ比率に基づく水準で反転しやすい傾向があります。

フィボナッチ比率と算出方法

フィボナッチ比率の算出方法の一例を紹介します。
詳細は以下の通りです。

数列 1 1 2 3 5 8 13 21 34 55 89 144
比率 1.000 1.000 0.5 0.667 0.600 0.625 0.615 0.619 0.618 0.618 0.618 0.618
算出方法 - 1/1 1/2 2/3 3/5 5/8 8/13 13/21 21/34 34/55 55/89 83/144

上表のようにフィボナッチ比率は、隣り合う項を割ることで0.618(黄金比)が導き出せます。 また、1つ飛ばした項(前の項 ÷ 2つ先の項)で計算すると、0.382という比率も導くことができます。

FX取引におけるフィボナッチ比率の重要度

フィボナッチ比率は多数存在しますが、FXにおけるフィボナッチ比率とその重要度は以下の表の通りです。

重要度 フィボナッチ比率 反転ポイント強度
S 61.8% 強い(黄金比)
A 78.6% 非常に強い
B 38.2% 中程度
B 50.0% 中程度(心理的な反転)
C 23.6% 弱い
C 100.0% 弱い(トレンド継続の確認)

※上表の50.0%はフィボナッチ比率ではないものの、FX投資では慣例的に使用され続けています。

FX投資では、多くのトレーダーはフィボナッチ比率を意識してエントリーや決済を行い、とくに 38.2%・50%・61.8%は反転ポイントとして注目される数字です。
また、100%や161.8%といった利確ポイントとして注目される数値もあります。
フィボナッチ比率を活用することで相場の反転ポイントや利確目標を予測し、適切なエントリーポイントや決済ラインを見つけることが可能です。

FXチャートへのフィボナッチの引き方

フィボナッチ数列を利用したトレード手法はフィボナッチ・リトレースメントフィボナッチ・アークフィボナッチ・エクスパンションと多岐に渡ります。
今回紹介するのは上記の3つに加え、フィボナッチ・タイムゾーンフィボナッチ・ファンの計5つです。
なおFXツールによっては描画範囲を選択するだけで、各インジケータを引くことができます。
詳しいフィボナッチの引き方については、利用しているアプリケーションのマニュアルを参照してください。

フィボナッチ・リトレースメント

FX取引におけるフィボナッチの中で、フィボナッチ・リトレースメントはメジャーな指標です。 フィボナッチ・リトレースメントを活用するとレジスタンスラインや、サポートラインの特定を効果的に行えるようになります。

【引き方】

  • 上昇トレンド:安値(始点)→高値(終点)まで描画

    上昇トレンドのフィボナッチ・リトレースメント
  • 下降トレンド:高値(始点)→安値(終点)まで描画

    下降トレンドのフィボナッチ・リトレースメント

フィボナッチ・リトレースメントを引くときは、上記の2パターンを理解しておけば問題ありません。

フィボナッチ・アーク

フィボナッチ・アークはフィボナッチ比率を、円弧(アーク)状に描写して分析を行うテクニカル指標です。
そのため、フィボナッチ比率が半円状に描画されます。
フィボナッチ・リトレースメントと比較し、価格(縦軸)だけでなく時間(横軸)の概念が追加されているのが特徴的です。

【引き方】

  • 上昇トレンド:安値(始点)→高値(終点)まで描画

    上昇トレンドのフィボナッチ・アーク
  • 下降トレンド:高値(始点)→安値(終点)まで描画

    下降トレンドのフィボナッチ・アーク

フィボナッチ・エクスパンション

フィボナッチ・エクスパンションは、相場の拡大(エクスパンション)を推し量るときに使用される指標です。
戻り目や押し目が、どこまで続くかを分析できます。
フィボナッチ・リトレースメントとフィボナッチ・エクスパンションの違いは使用目的となっています。
前述の通り、フィボナッチ・リトレースメントはエントリータイミングを探るのに使用されます。
一方で、フィボナッチ・エクスパンションはエントリー後に持ち続ける時期を確認する際に活用されるのです。

【引き方】

  • 上昇トレンド:安値(始点)→高値→押し目(終点)

    上昇トレンドのフィボナッチ・エクスパンション
  • 下降トレンド:高値(始点)→安値→押し目(終点)

    下降トレンドのフィボナッチ・エクスパンション

上昇トレンドと下降トレンドで始点が異なるものの、終点はいずれも押し目です。

フィボナッチ・タイムゾーン

フィボナッチ・タイムゾーンはフィボナッチ・アークと同様に、フィボナッチ・リトレースメントに時間の概念を追加したテクニカル指標です。
価格の変動タイミングを分析する際に使用されます。

【引き方】

  • 上昇トレンド:安値(始点)→高値(終点)まで描画

    上昇トレンドのフィボナッチ・タイムゾーン
  • 下降トレンド:高値(始点)→安値(終点)まで描画

    下降トレンドのフィボナッチ・タイムゾーン

上記チャートのようにフィボナッチ・タイムゾーンは、インジケータが垂線によって表現されます。

フィボナッチ・ファン

フィボナッチ・ファンは将来の反発ポイントを推測する際に使用されます。
フィボナッチ・ファンの引き方はフィボナッチ・リトレースメントと同様ですが、前者が斜線であるのに対し、後者は水平線です。
ライン付近での押し目買いや、下抜けした際の売りエントリーなどに活用されます。

【引き方】

  • 上昇トレンド:安値(始点)→高値(終点)まで描画

    上昇トレンドのフィボナッチ・ファン
  • 下降トレンド:高値(始点)→安値(終点)まで描画

    下降トレンドのフィボナッチ・ファン

FXフィボナッチの使い方|実践で役立つトレード手法

ここからは、実際のチャート画面を見ながら、フィボナッチをどうFXトレードに活かすのか具体的な手法を解説します。
前述のフィボナッチ比率を根拠としたテクニカル指標のうち、フィボナッチ・リトレースメントとフィボナッチ・エクスパンションを活用した取引手法です。

逆張り手法:フィボナッチ・リトレースメント活用

はじめに紹介する使い方は、フィボナッチ・リトレースメントを活用した逆張り手法です。
以下はフィボナッチ・リトレースメントを引いたドル円のチャートとなっています。

フィボナッチ・リトレースメントを使ったFXの逆張りチャート例

安値が切り上がり、緩やかな上昇トレンドを形成しているのが確認できます。
そして青線が61.8、赤線が38.2のラインです。
①では61.8がレジスタンスラインとなっており、同ラインを超えるとチャートが上昇しはじめます。
また②の38.2付近になると天井になり、その後の市場は下落トレンドです。
上記のように38.2や61.8などのラインで反転を待ち、エントリーします。
なお場合によっては、リトレースメントレベルの前後で価格が反転します。
50から61.8や、23.6から38.2のように区間も意識すると、より効果的にフィボナッチ・リトレースメントを活用できるでしょう。
リトレースメントレベルラインを意識し、チャートを監視するように心がけたいところです。
詳しくは後ほど解説しますが、フィボナッチ・リトレースメントだけに頼らず、RSIやMACDなどを併用し、エントリータイミングを決めることを強くおすすめします。

順張り手法:フィボナッチ・エクスパンション活用

次の使い方は、フィボナッチ・エクスパンションを活用した順張りのトレード手法です。
以下のチャートの赤線は38.2、青線は100のリトレースメントレベルラインです。

フィボナッチ・エクスパンションを使ったFXの順張りチャート例

①では38.2がレジスタンスラインとして機能しており、②のタイミングでブレイクアウトして、チャートが上昇しています。
フィボナッチ・エクスパンションを引いた後はチャートの監視を続け、38.2を超える初期段階でエントリーしましょう。
その後の目標価格はリトレースメントレベルラインの61.8や100などです。
なお利確する際には投資額のすべてを一度に決済するのではなく、分割して利確するのも選択肢の一つとなっています。
こまめに利確することにより、相場が急変動した際のリスクヘッジとして機能し、一定の利益を担保可能です。
上昇トレンドの継続が期待できるのであれば、100以降の161.8や261.8まで利確ポイントを拡張します。

FXでフィボナッチを活用する際の注意点

フィボナッチを活用する際には、ダマシや他のテクニカル指標との併用などが重要なポイントになります。
これから紹介する注意点を頭の片隅に置き、フィボナッチを使用してFX取引を行いましょう。

FXでフィボナッチを他のテクニカル指標と併用する

1つ目の注意点はフィボナッチだけでなく、他のテクニカル指標と併用することです。
FXのテクニカル指標として代表的なものは、移動平均線(MA)やMACD(マックディ)、RSIなどが挙げられます。
移動平均線やMACDはトレンド分析と呼ばれており、トレンドの推移を把握するのに利用されます。
RSIはオシレーター分析に分類され、利用目的はトレンドの強弱判定です。
フィボナッチは、上記のいずれにも属さない特殊な指標となっています。
FX取引では、フィボナッチに限らず、複数のテクニカル指標を併用することによって、投資の精度向上が期待できるでしょう。
テクニカル指標を併用する際は、同時に使用する指標の数に気を配りたいところです。
指標によっては算出方法が異なるため、相反する結果を生み出し、投資の整合性が取れなくなります。
フィボナッチを含め、2~3のテクニカル指標を活用することをおすすめします。

FX市場でフィボナッチが機能しない場面もある

2つ目の注意点はフィボナッチが機能しない市場状況が存在することです。
FXレンジ相場や、為替の影響を大きく受ける指標の発表・会合前後などが、フィボナッチが機能しない市場状況として挙げられます。
原則的にトレンドが形成されないと、フィボナッチは機能しません。 フィボナッチをより効果的に活用するにはレンジ相場は適さず、利益が限定的になる恐れがあります。 もしくは戻りや押し目をとらえきれず、損失が発生する可能性すらあるのです。
トレンドが形成されない市況の他にも、為替に影響を与える指標の発表・会合の前後も、フィボナッチが機能しない外部要素の一つとして挙げられます。 アメリカの雇用統計や日本の消費者物価指数などの指標公表や、米国の連邦公開市場員会(FOMC)、日銀会合などのイベント前後がそれに該当します。 これらの指標前後は為替が乱高下し、フィボナッチの活用が困難です。
また流動性の低い時間帯は相場の参加者が限られており、トレンドが形成されないケースが見受けられます。

FXトレードでのフィボナッチのダマしに注意する

3つ目の注意点はダマしを考慮してFXトレードを行うことです。
ダマしとはトレンドとは逆の値動きをする状況を指します。 具体的には上昇トレンドへ移行すると思いきや、わずかに価格が上昇した後、チャートが下降するといった現象です。
原則的にダマしの原理解明や、発生の予期は不可能です。 ダマしが起きても対応できるよう、38.2や50.0、61.8のラインを越えてすぐさまエントリーするのではなく、トレンドが発生したのを確認したのち、FX取引をはじめましょう。

FXでフィボナッチを使う際のリスク管理の重要性

さいごの注意点はリスク管理です。
リスク管理はFX投資する上で、最も重要なポイントといって差し支えありません。
想定外の損失を被らないよう、損切りポイントの設定はエントリーとセットで行うよう習慣づけましょう。 61.8をはじめとしたラインまで下落もしくは上昇し、損失の発生が予期される場合には早期に決済することを強くおすすめします。 決済せずに状況が好転するのではないかとポジションを持ち続けると、損失が拡大してしまうかもしれないためです。 損切りの条件を満たしたら早急に決済し、次の取引へと切り替えます。

まとめ:フィボナッチをFXで最大限活用するために

ここまで、FXにおいてフィボナッチとは何かという基本的な考え方をはじめ、その種類や引き方、具体的なトレード手法、そして活用時の注意点まで詳しく解説してきました。
フィボナッチの比率を由来とするテクニカル指標は複数あり、指標ごとに使い道が異なります。目的別にフィボナッチを取捨選択し、FXのチャートへ適切に引けるようになりたいところです。
また、フィボナッチだけでなく、複数の指標を併用し、リスク管理を徹底することを強くおすすめします。 今回紹介した注意点を頭の片隅に置き、日々のFXトレードを行っていきましょう。

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